引粉（桐の粉）にのりを混ぜて型に流し、乾燥させて、頭の生地をつくります。

頭を乾燥室に入れて乾燥させます。

胡粉（ごふん）を膠（にかわ）で練り餅状にし、この餅状のものを眼窩に詰め、その上にガラス製の目を置きます。

胡粉を膠で練って餅状にしたものを湯に溶かし、頭全体に刷りこむようにして塗り、よく乾燥させます。

胡粉と膠を練り、地塗り用よりも濃度の高いクリーム状にします。
細い筆の先にこのクリームを取り、地塗りの済んだ頭の目、鼻、口、あごなど各部分の形を整えるように盛り上げます。

水に浸した柔らかい木綿の布を固く絞り、頭を軽く拭いて胡粉のムラを取り、乾燥後に、目、鼻、口などの置上げをした部分を小刀で削って形を整えます。

眉毛や髪の毛の生え際などを墨で描き入れ、唇に紅を差します。

生え際に沿って、髪の毛を植え込むための溝を彫ります。

糸を櫛で良くとかし、先をきれいに切り揃えて糊付けします。 髪を筋彫りした溝の中に順々に目打ちで植え込みます。

熱いコテで髪を梳かしながら、左右の髪を後ろに引っ張って貼り付けて鬢（びん。日本髪の左右両側の部分）を作ります。

植え込んだスガ糸をまとめ、それぞれの髪型に結い上げます。

髪飾りや長髢（かもじ）をつけて仕上げます。

作ろうとする人形の種類や使用する個所によって布地の柄や配色などを決めます。

頭の大きさを元に、背の高さや手の長さを割り出して仮の衣裳を作り、何度もそれに修正を加えながら実寸法を決めて裁断します。

表地と裏地を縫い合わせます。袖や襟、身頃などを縫い合わせそれぞれの衣裳を完成させます。

襟を重ねて首回りに巻きつけ糊付けをし、次に下着、袴、上着などを順次着せ、人形の姿形に合わせて肩や胸などを綿や木毛で肉付けしながら整えます。

曲げる部分に目打ちを当てて手足に角度をつけ、振付けをします。衣裳に自然の折れ目が出来て、人形が生き生きとした姿になるように作ります。

最後に頭を取り付け、顔の向きを決め、衣裳や髪の毛の乱れを直して完成します。